押さえておきたい!日本の税金解説6

日本の相続税⑥

相続税の税制改正は、相続税の基礎控除額が減額され、最高税率が50%から55%に引き上げられるなど課税範囲拡大と課税強化の改正となっております。今まで相続税とは無縁だと思っていた人でも、大都市に不動産を所有している場合などは、相続税の対象となる可能性があります。相続については、相続税の問題だけではなく、相続にまつわる親族間のトラブルに発展するケースもあります。今回は、一般的な相続の流れについて簡潔に解説したいと思います。

相続発生後の各種手続きには期限がある

死亡届の提出

相続に関わる手続きは、身内の誰かが亡くなった日から始まります。ここで、亡くなった方を「被相続人」といい、被相続人の財産などを引き継ぐ人を「相続人」といいます。被相続人が亡くなった場合、家族は死亡後7日以内に住所地の役所に死亡届を提出します。この他に年金の受給停止や健康保険の資格喪失の手続き、加入していた保険会社やクレジットカード会社などへの手続きも必要となります。

遺言書の確認

相続人は、遺言書の有無を確認します。遺言書がある場合は、故人の意思を尊重して手続きを進めることになります。自筆の遺言書があれば、家庭裁判所で検認を受ける必要があります。遺言書がない場合は、誰が財産を引き継ぐかを明らかにするため、法的に相続の権利がある法定相続人を確定します。また、何を引き継ぐのかを把握するため被相続人の財産などを漏れなく調べ出すことが必要になります。

相続放棄、限定承認

相続で引き継ぐ財産にマイナスの財産が多い場合は、家庭裁判所に申し出ることで、相続放棄や相続財産の範囲で借金を負担するという限定承認の手続きを行うことも可能です。これら相続放棄や限定承認を行う場合には、相続開始から3か月以内に手続きを行う必要があります。

被相続人の準確定申告

確定申告が必要な方が亡くなった場合、相続開始から4か月以内にその年の1月から亡くなった日までの被相続人の所得を申告し、税金の精算を行う「準確定申告」が必要になります。

遺産分割協議書(遺言書がない場合)

遺言書がないケースで誰が何を引き継ぐかが明らかになった場合、相続人全員で「どのように引き継ぐのか」を協議して、遺産の分割を決めます。相続人全員の協議及び承諾のもとに遺産分割協議書を作成します。

相続税の申告と納付

相続税の申告は、相続の発生を知った日の翌日から10か月以内に行わなければなりません。また、相続税の納付期限も同じとなります。相続税の納付については、現金で一括納付することが原則ですが、納税資金が足りない場合には、分割払いで相続税を納める延納制度や、現物で納める物納制度を利用することができます。なお、申告すべき相続人が相続税の申告をしない場合は、無申告加算税などのペナルティーが課せられることがあるのでご注意ください。

【相続に関わる手続きの期限】

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