押さえておきたい!日本の税金解説19
相続④ 贈与税

日本では来年1月からの相続税の増税と合わせて、贈与税も制度改正されます。今月号では、目前に迫っている贈与税の改正と外国に一定額以上の資産を保有する場合に提出する国外財産調書制度について解説いたします。

贈与税の改正

日本で話題になっているのが来年1月からの相続税の増税です。実は、相続税の増税と合わせて、贈与税も制度改正されますが、この点を知っている方はそれほど多くないように思われます。 贈与税については、最高税率が引き上げられるほか、贈与を受ける側が「子や孫など20歳以上の直系卑属」か「それ以外(一般)」かによって税率が2つに区分されます(図1参照)。

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生前贈与

国税庁が発表した平成25年分の贈与税の申告状況によると、平成25年中に贈与を行い贈与税の申告を行った人は、約49万1千人で、前年比12.6%の増加で、5年連続の増加傾向となっています。贈与税の代表的な特例には、「教育資金の一括贈与」や「住宅取得等の資金贈与」などがあります。

「教育資金の一括贈与」の特例

受贈者(30歳未満の者に限ります)の教育資金に充てるためにその直系尊属が金銭等を拠出し、金融機関(信託会社、銀行及び金融商品取引業者(第一種金融商品取引業を行う者に限ります)をいいます)に信託等をした場合には、信託受益権の価額又は拠出された金銭等の額のうち受贈者1人につき1,500万円までの金額に相当する部分の価額については、平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に拠出されるものに限り、贈与税を課さないこととしました。ただし、この特例を受ける場合には、詳細な要件などありますのでご注意ください。

「住宅取得等の資金贈与」の特例

これは、贈与を受けた年の1月1日現在の年齢が20歳以上で、合計所得金額が2,000万円以下であるなどの要件を満たす者が父母、祖父母などの直系尊属から一定要件を満たす住宅の新築、取得又は増改築等のために金銭の贈与を受け、全額をそれらに充て、贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住するか、遅滞なく居住する見込みである場合、贈与を受けた金額のうち、平成26年中は1,000万円まで贈与税を課税しないという制度です。

国外財産調書制度

国外財産調書制度は、平成25年12月31日現在において、総額5,000万円を超える国外財産を保有する日本の居住者は、その国外財産の種類、数量、価額等を記載した「国外財産調書」を平成26年3月15日までに所轄の税務署に提出しなければならないという制度です。国税庁は、このほど平成25年分の国外財産調書の提出状況を公表し、国外財産の価額総額は、約2兆5142億円でした(図2参照)。

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